社長コラム

「トリアージュ・スタイル」で行こう!!

■通勤電車の暇つぶしに本を読むこともあります。
最近読んだ「デス・マーチ」(エドワード・ヨードン著 日経BP社,2200円)(E.ヨードン氏については、Wikipedia等を参照。)は、翻訳もこなれており、実感があり、面白く読めました。(ある日は降りるべき駅を乗り過ごしてしまったほどです。)
■「デス・マーチ」(DeathMarch:死の行進)とは、開発する機能、性能、その他技術的要求が大きい反面、スケジュール、体制、予算のいずれかが、通常の見積より大幅に削られたソフトウェア開発プロジェクトのことです。
■この中に出てくる「triage:トリアージュ」(英語読みならトリアージ)は、使えると直感しました。
もともとは、「3つ(tri)に分類(sort)する」という意味らしく、18世紀の終わりから19世紀の初頭にかけて、ナポレオンの軍隊付外科医が傷ついた多数の兵士の救命措置の順序を決めるのに用いた手法です。
蛇足になりますが、日本でも、阪神淡路大震災の教訓から総務省消防庁によって黒、赤、黄、緑の4種類のトリアージュ・タグの書式が規格として統一されているそうです。
E.ヨードン氏は「デス・マーチ」プロジェクトに対応するとき、要求項目の管理が重要であると述べ、
1.要求項目を3種類にわける。(3種類というのが肝要です)
 ①Must do(やらねばならぬ)
 ②Should do(やったほうがよい)
 ③Could do(やれれば、やる)

2.①の要求項目に全力を注ぎ、時間が残っていれば②の要求項目をこなし、奇跡が起これば③の要求項目に手をつける。
という戦術がトリアージュ・スタイルです。
■今のソフトウェア開発プロジェクトは、条件に違いがあるものの、ほとんどが「デス・マーチ」プロジェクトです。
「全ての要求項目を納期に間に合わせる」ことに越したことはありませんが、一部の機能を積み残してサービスを開始せざるを得なくなったとしても、当初の目的を外さないようにすることが重要であり、トリアージュ・スタイルは実践的な手法だと思います。